Ⅰ、「対鳥取ループ裁判」って何?

  1、これまでの経緯

  2、仮処分と仮差押

 

Ⅱ、本訴のなかみ

  1、どんな内容?

  2、「全国部落調査・復刻版って?」

  3、同和Wikiなどのウェブサイトって?

  4、なにが困るの?~4つの権利侵害~

  5、どうして困るの?

 

Ⅲ、おまけ

  1、裁判の進み方

  2、対鳥取ループ裁判進行表


Ⅱ、本訴のなかみ

(以下は訴状をもとに大まかにまとめています。訴状の原文がお読みになりたい方は、部落解放同盟の裁判特設サイトhttp://www.stop-burakuchousa.com/からご覧いただけます。)

 

【1.どんな内容?】

 

以下の①~⑥を原告→個人247人+部落解放同盟が

       被告→鳥取ループこと、宮部龍彦氏・三品純氏・示現舎(この2名が経営する出版社)

に対して求めている裁判です。

 

①「全国部落調査・復刻版」の出版・販売、頒布の禁止

②同和地区Wikiなどのウェブサイトの削除

③②に載せている内容を転載、出版、掲載、放送、映像化など一切の方法による公表をしない

④慰謝料を払う

⑤訴訟費用を被告が負担する

⑥①~④は仮に執行することができる

 

【2.「全国部落調査・復刻版」って?】

 

 1975年に「部落地名総鑑」という、部落の地名や所在地、戸数などが記載された図書が上場企業を中心に購入されていたことが発覚しました。採用時に部落の出身者を排除するために使われていたとみられ、法務省が購入ルートなどを調査する一方、回収、焼却処分しました。

 

 この「部落地名総鑑」の元になったのではないかと考えられているのが、全国各地の部落の所在地や戸数などが記載されている調査報告書である「全国部落調査」です。1936年に政府の外郭団体が作成しました。

 

 鳥取ループはこの「全国部落調査」を入手、新たに知り得た情報を加え「全国部落調査・復刻版」として2016年2月に、インターネットショッピングサイトAmazonでの4月からの販売を予告しました。

 

【3.同和Wikiなどのウェブサイトって?】

 

 同和Wikiとは被告が運営し、

 ・上記の「全国部落調査・復刻版」と同様の情報

 ・部落解放同盟関係者の名前、住所などの個人情報

 

などが掲載されているウェブサイトです。この他にも被告はツイッターや、ブログ、示現舎のウェブサイトなどに、部落差別を助長するような情報を掲載しています。

 

【4.なにが困るの?~4つの権利侵害~】

 

 今回の裁判で、原告は4つの権利侵害を訴えています。

 

①プライバシー権

 自分たちが住む地域が「ここが被差別部落だ」と公表されたり、インターネット上に本人の承諾なく名前や住所などの個人情報が掲載されたりすることなど、鳥取ループがしている行為はプライバシー権の侵害である。

 

②名誉権

 部落の出身であることが=名誉を傷つけられるということではないが、まだ部落差別が存在している社会においては差別されて名誉が侵害されることが起きうる。

 

③差別されない権利

 憲法14条第1項では「すべて国民は、法の下に平等であって、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない」と規定されているが、鳥取ループらが拡散している情報によりこの権利が脅かされている。

 

④部落解放同盟の業務を円滑に行う権利

 この事件が起きたことにより、関係各所への働きかけや被告らへの対応を余儀なくされ、通常業務の一部に停滞が生じるなど。

 

【5.どうして困るの?】

 

今、この社会に部落差別があるからです。

どこが部落なのか、誰が部落出身者かを知ったことによって差別する人がいるからです。

 

(文責:上川多実)