日本の歴史をよみなおす(全)
(網野善彦著・ちくま学芸文庫)
学校の歴史の授業はいまいち好きになれなかった、という人にこそ、おすすめの1冊です。
主に中世の日本に焦点をあてて、「穢れ」や「畏怖と賤視」の概念がどのように変容していったのか、宗教が差別とどう向き合おうとしていたのか、女性の社会的地位はどうだったのか、など、教科書では読めない話題が語られています。絵図の掲載も多く、話言葉で書かれているので読みやすいです。今までとは異なった視点から、歴史を考えるきっかけとして、手に取ってみてください。
ちなみにこの本は「日本の歴史をよみなおす」(1991年)と「続・日本の歴史をよみなおす」(1996年)が、まとめて文庫になったものです。
(銀色はりねずみ)